毎日の何気ない生活や大好きなワンコのこと趣味など、 マイペースで更新していけたらいいなと思います。

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私は捨て犬です。捨て犬だから、名前はありません。
捨てられる前は、ブリーダーのゲージのなかにいました。が、そのブリーダーがなに
か悪いことをして商売が出来なくなり、私は夜中にこっそり公園に捨てられました。
目立たないように、一匹か二匹ずつ、公園や駐車場の隅に捨てられて行ったのです。
朝、公園を掃除するおじさんに拾われて、保健所に連れて行かれました。そこには、
私のような捨て犬がたくさんいました。もらい手がなくて飼い主に捨てられた犬がい
ました。ひどい病気になって捨てられた犬がいました。ほえるのがうるさいと捨てら
れた犬がいました。保健所の人が私の写真を撮りました。
次の日も、新しい捨て犬が、何匹も連れられてきました。ブルブルふるえている犬が
いました。片方の目がつぶれている子犬がいました。「まだ大丈夫、もうひとつ、部屋
があるからね。でも、それは最後の部屋だ。そこに行くまでに、里親が見つかるとい
いいけどな」と、保健所の人がいいました。
ガラス窓の外から部屋をのぞきに来た女の人に、保健所の人が話していました。「最後
の部屋がいっぱいになると、次に行くのは殺処理機です。密閉されたコンテナーのよ
うな部屋に、何十匹もの犬をぎゅうぎゅうに詰め込んで、二酸化炭素ガスを注入し
て殺します。一酸化炭素のほうが早く死ねますが、経費がかかるんです」
保健所の人は私を指さしていいました。「この女の子なんか、まだ六か月くらいですよ。
かわいそうだけどね、そうもいってられないんです」
黙って話を聞いていた女の人は、目にいっぱい涙を浮かべて、私のほうを見ていま
した。それから、聞こえないような声でいいました。「・・・・・・ごめんね」
夜、私たちは暗い空の下を、一列になって歩いていました。私たちだけじゃない、う
しろをふりむくと、数えきれないくらいのたくさんの犬が、私たちのうしろに続いてい
ます。だれも何もいわずに、下を向いて歩いています。誰も何もいいませんが、行
く先がガス室であることは、みんな知っているようでした。
気がつくと、まぶしいくらい明るい部屋にいました。きのう、保健所で「ごめんね」
といっていた女の人がそばにいて、頭をなでてくれていました。私はこわかったけれ
ど、じっとしていました。「なんていう名前にしようかな。五月にうちの子になってく
れたから、メイちゃんにしようかな」と、女の人はいいました。
おいしいドッグフードをおなかいっぱい食べて、私はまた寝てしまいました。夢のな
かでは、まだあの行進がつづいていました。そのなかに、私もいて、下を向いて歩い
ていました。いつになったら、この夢を見ないですむようになるんだろう。保健所の
あの部屋にいっしょにいた犬たちは、もうみんな殺されてしまったのかな。
こんな夢を見ました。
山のように積まれたブリーダーのゲージのなかに、人間の子がいっぱい入れられてい
るのです。親にじゃまにされて捨てられた子がいました。両親が戦争で死んでひとり
ぽっちになってしまった子がいました。こういう子たちは、どこへいくんでしょうか。

いのちって、ナンなんですか? ワウ~ン!
     作・天野祐吉


   ちょっと重いタイトルだったけどいつも見ている通販雑誌に掲載されていたものです。
   読んでいて涙が出てしまいました。今現在飼っている人たち、これから飼ってみようかな
   と、思っている人たちも是非読んでもらいたいなと思って載せてみました。

                 その他.jpg
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2012.03.18 / Top↑
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